
こんなお悩みを解決します。
✅この記事で得られること
- つみたてNISAの概要
- つみたてNISAのメリット
- つみたてNISAのデメリット
✅本記事の信頼性
- ざきおは元政府系金融機関従事者で、FPや簿記の資格も所有しておりますので、お金の知識は人一倍備えています。
- これまでに株・証券・仮想通貨などの資産運用経験があります。
- つみたてNISA運用1年目にして、利回り年17.3%(プラス7万円弱)の実績があります。

この記事では、投資初心者がつみたてNISAを始める前に知っておきたい制度の概要や特徴が一通り理解できます。
記事を読み終える頃には、つみたてNISAの前提がしっかり身に付き、安心してスタートダッシュを切れますよ!

さっそく本題へ移りましょう。
目次
つみたてNISAとは

まずはつみたてNISAの概要について説明していきます。
つみたてNISAとは、2018年1月からスタートした投資で得た利益にかかる20.315%の税金を20年間ゼロにできる積立投資専用の少額投資非課税制度(NISA)のことです。
投資で勝つためのセオリーである「長期投資・分散投資・積立投資」を非課税という有利な立場からスタートできる制度となっています。
詳しい制度概要は、以下の表の通りです。
対象者 | 日本に住む20歳以上の人 |
投資できる期間 | 最長20年 |
非課税期間 | 投資を始めた年から20年間 |
年間投資額の上限 | 40万円 |
累計非課税投資額の上限 | 800万円 |
投資対象商品 | 金融庁が定めた基準を満たす投資信託・ETF |
投資方法 | 積み立てのみ |
資産の現金化 | いつでも可能 |
つまり積み立てNISAとは、誰でも年間40万円・20年間の合計800万円まで非課税で投資できる制度なのです。
つみたてNISAはこんな人におすすめ
以上の制度内容から、つみたてNISAは以下のような人に向いているといえます。
- 投資経験が少ない人
- 投資にかけられる時間が少ない人
- まとまった資金がない人
投資経験が少ない人
つみたてNISAの対象商品は、金融庁の厳しい条件を満たした優良な投資信託・ETFに限られます。
よって、投資初心者でも安心して投資することができます。

投資にかけられる時間が少ない人
現在日本で販売されている投資信託は、約6000種類もあります。
こんな膨大な種類の中から自分に合った商品を探し出すのは、たとえプロであっても困難を極めます。
その点つみたてNISAなら、ある程度優良な商品に絞られているので安心です。
また一度設定してしまえば、毎月自動的に積み立てられるので、買うタイミングを悩んだり判断する必要もありません。
まとまった資金がない人
投資といえば「まとまったお金があり、余裕のある人」がやるものというイメージがあるかと思います。
しかしつみたてNISAは、長期的かつ定期的に少額を投資していくスタイルなので、まずは小さく投資を始めて肌感をつかみたい人に打ってつけです。
以上がつみたてNISAの制度概要となります。
続いて、つみたてNISAのメリットについてお話ししますね。
つみたてNISAの7つのメリット

つみたてNISA運用1年目を通して、以下のようなメリットを感じました。
- 運用益が非課税
- まとまった資金必要なし
- 手間がかからない
- 手数料が安い
- 商品選びが簡単
- いつでも現金化できる
- ドルコスト平均法の効果が期待できる
順番にご説明していきます。
運用益が非課税
つみたてNISAの最大のメリットは、なんといっても20年間運用益が非課税であることです。
通常の資産運用では、投資で得た利益に対して20.315%の税金がかかります。
例えば投資で100万円の利益が出た場合、20万3150円は差し引かれて手元に残るのは80万円弱といった感じです。

つみたてNISAであれば、この20.315%の税金がかからないので、利益が出たときに通常の証券口座で投資した場合よりも必ず得をします。
そのため、本来差し引かれるはずの税金分も運用に充てることができ、節税しながら効率的に資産形成ができるというわけです。
まとまった資金必要なし
つみたてNISAは少額から投資できるので、まとまったお金は必要ありません。
「投資はお金に余裕がある人がやるもの」というイメージをお持ちの方が多いと思いますが、つみたてNISAならそこはノープロブレムです。
つみたてNISAの投資可能額は、年間40万円で月々に換算すると約33000円ですが、これはあくまで上限額のお話です。
実際に投資する額は自由に決められます。
月々数百円から始められる証券会社もありますし、ほとんどの証券会社は月々1000円から始められます。
つまり、毎日のジュース代1本分から投資できる時代なのです。
自分に合った無理のない金額で実践を通して投資を学んでいき、肌感を掴んでから徐々に投資額を増やしていけば良いのです。
そうすれば生活に負担をかけない範囲で、長期的に資産形成を目指すことができます。

手間がかからない
つみたてNISAは一度設定してしまえば、あとは自動で積み立ててくれるので手間がかかりません。
そのため、買い付けのタイミングでいちいち悩んで判断に困るなんてこともありません。

ちなみに積み立て頻度は、毎週・毎月・年2回など自分に合ったものを設定できます。

手数料が安い
つみたてNISAで投資できる商品は、金融庁の定めた条件によって「長期投資・分散投資・積み立て投資」に適したものに限られます。
代表的なものとして、以下のようなルールがあります。
- 信託期間(投資信託の運用が行われる期間)が20年以上
- 分配金の支払い頻度が毎月ではない
- 手数料(信託報酬)が低水準
- 販売手数料が無料のもの
投資商品なので価格変動などのリスクは当然ありますが、上記のような厳しい基準を満たした商品から選べ、低コストで運用できます。
そのためつみたてNISAは、投資初心者が始めるには打ってつけの方法といえます。
商品選びが簡単
金融庁から許可されたつみたてNISAの商品は、現在約200種類です。
つまりつみたてNISAの対象商品は、約6000種類ある投資信託から金融庁によって信頼性が担保された200種類まで絞られているということです。

そのため、投資経験がなかったり投資に充てる時間が少ない人でも安心してスタートできる制度といえます。
いつでも現金化できる
つみたてNISAとよく比較されるものとして、iDeCoや企業型確定拠出年金があります。
つみたてNISAとこれらの違いは、つみたてNISAはいつでも現金化できる点です。

つまり、iDeCoや確定拠出年金は老後資金としてしか使うことができませんが、つみたてNISAは結婚資金・住宅資金・教育資金・老後資金など、自分に合った用途で活用することができるのです。

ドルコスト平均法の効果が期待できる
つみたてNISAは「長期投資・分散投資・積み立て投資」が基本なので、ドルコスト平均法の効果で利益を出しやすく損をしにくい資産運用が期待できます。
ドルコスト平均法とは、価格が日々変わる金融商品を一度に購入するのではなく、一定額ずつ分けて購入することで、平均買付単価を抑える方法です。
つみたてNISAは毎月一定額を積み立てるので、価格が高いときには少なく、安いときには多く買い付けられます。
そのため、毎月一定量(口数)を買う方法よりも、買付単価を抑えられるというわけです。
平均購入単価を下げておけば、一時的に相場が下落しても、再び上昇したときに利益を出しやすくなるので、損をしにくいといえます。
価格が変動する金融商品は、価格が高いときに一気に購入すると高値づかみとなりますが、つみたてNISAならそんな心配もありません。
以上がつみたてNISAのメリットです。

もちろんつみたてNISAにもデメリットは存在しますので、そちらも確認しておきましょう。
つみたてNISAの6つのデメリット

つみたてNISAのメリットが理解できたところで、次はデメリットを確認しておきましょう。
つみたてNISA運用1年目で感じたデメリットは以下の通りです。
- 元本割れの可能性がある
- 種類が少ない
- 所得控除対象外
- 非課税枠は「使い捨て」
- 非課税枠は持ち越せない
- 損益通算・繰越控除できない
順番にご説明していきます。
元本割れの可能性がある
つみたてNISAの商品は金融庁のお墨付きではありますが、投資商品なので定期預金や保険のように元本が保証されているわけではありません。
そのため損益がマイナスになってしまう可能性もゼロではないということを肝に銘じて、自分の責任で投資する意思が必要となります。
種類が少ない
つみたてNISAの対象商品は投資信託とETFの合計約200種類です。
個別株はつみたてNISAの対象外となっています。
そのため非課税のメリットを活かして個別株投資を行う場合は、つみたてNISAと併用できない一般NISAで資産運用しなくてはいけません。
✅つみたてNISAと一般NISAの違いについては、以下の記事を参考にしてみて下さいね。
-
一般NISAとつみたてNISAはどっちがお得?3つの違い徹底解説
所得控除対象外
つみたてNISAは、運用益が非課税となるものの、積み立てた金額は所得控除の対象にはなりません。
一方でiDeCoや企業方確定拠出年金では、積み立てた金額は全額所得控除の対象になりますので、所得税・住民税が軽減できます。
そのため、非課税のメリットよりも所得控除の恩恵を受けたいのであれば、iDeCoや企業方確定拠出年金に優先して着手した方が良いといえます。

✅iDeCoについて気になる方は、以下の記事がおすすめですよ。
-
NISAとiDeCoはどっちがお得?5つの違いを比較表で徹底解説
非課税枠は「使い捨て」
つみたてNISAの年間40万円の非課税枠は、途中で積み立てたものを現金化しても、40万円には戻りません。
一度消費した非課税枠は、復活しないのです。
例えば今年すでに15万円分の投資信託を買っていて、この15万円分の投資信託を売っても年間の非課税枠の残りは25万円のままで、40万円には戻りません。
つまり非課税枠を消費せずに今保有している商品を、もっと良さそうな商品に買い換えることはできないということです。

非課税枠は持ち越せない
つみたてNISAでは、その年に上限の40万円分の非課税枠を使い切らなかった場合でも、残りを翌年に持ち越すことはできません。
毎年一律40万円の非課税枠内で運用していくこととなります。
例えば今年10万円しか投資しなかったとしても、非課税枠の残り30万円を翌年に繰り越して、来年は70万円投資するといったことはできません。
そのため非課税の恩恵を少しでも多く受けたいならば、非課税枠は毎年使い切るようにしましょう。
損益通算・繰越控除できない
つみたてNISAでもし損失が出た場合、損益通算や繰越控除の対象外です。
損益通算とは、複数の金融機関で資産運用をしている場合の利益と損失を相殺し、トータルの金額をもとに税金の計算をする制度のことです。
そして繰越控除とは、損益通算で損失を引ききれなかった場合、残りの損失分を最長3年間に繰り越して利益との相殺ができる制度のことです。
つまり、どちらもすでに他の証券口座で投資経験のある方にとってのデメリットなので、これから投資を始める方には当分は関係ないデメリットと考えて問題ありません。

以上がつみたてNISAのデメリットとなります。
✅つみたてNISAの制度概要や特徴がわかったところで、実際の運用がどんな感じなのか気になる方は、以下の記事を参考にしてみて下さいね。
-
初心者必見!つみたてNISA運用1年目の成果
まとめ:まずは小さく!つみたてNISAで生活を豊かにしていこう!

最後に本記事でご説明したことを簡単におさらいしておきましょう。
- つみたてNISAは少額で有利に長期投資を始められる制度
- 手間がかからない
- 手数料が安い
- 商品は金融庁のお墨付きなので安心
- いつでも現金化できる
- 非課税枠は使い捨てで持ち越せない
つみたてNISAはもちろんデメリットもありますが、ひとつひとつのデメリットはあまり大したものではありません。
むしろメリットの方が圧倒的に大きい制度といえます。
デメリットを気にしてつみたてNISAを活用しない方が、人生においてよっぽどデメリットです。
本記事を読んだのであれば、安心してスタートダッシュを切れる準備はすでにできています!
つみたてNISAを活用してまずは小さく、無理のない範囲で投資を経験しましょう。
そして、その経験を血肉として資産運用の楽しさやコツを肌で感じて、少しずつ大きな資産を形成していくのです。
数十年後の未来を豊かにする第一歩を、いま踏み出しましょう!